冷媒用アルミ配管シリーズ
概要
銅管の使用が当たり前とされる冷媒配管ですが、銅素材価格の高騰により、銅管価格も相場モノと呼ばれるようになって久しくありません。
今後、電気自動車(EV)の普及が本格化されることで、さらにその傾向は続くことが予想され、冷媒配管工事への影響が危惧されています。
そんな中、冷媒配管用の次世代素材として注目されてきたのが「アルミニウム」です。
CO2問題やリサイクル問題にも適応可能な特長を持つ「アルミニウム」は、冷媒配管に活用する上においても耐久性や強度等、銅管と比較しても遜色ない性質を持っています。
ベンカンは2018年1月30日に発足した「アルミ配管設備工業会(APEA)」の一員としてAPEA規格の制定に関わってまいりました。
今後は自社製品の開発と供給によりアルミ冷媒配管の普及に貢献してまいります。
現在、発売中の製品は以下の3製品です。
- 「アルミ冷媒配管用分岐管ユニット」 高砂熱学工業㈱共同開発製品
製品概要
高砂熱学工業㈱共同開発製品
アルミ冷媒配管用分岐管ユニット
室外機から室内機につながる冷媒配管の分岐部分に使用する「アルミ冷媒配管用分岐管ユニット」は中心のコア部と配管部で構成されています。(コア部はアルミブロックの削り出しにて製作し、配管部とろう付け接合しています。)
配管部と冷媒用被覆アルミニウム合金管のコイル管(A3003-TDS-0)との接合には、ベンカンが開発した 冷媒用アルミ配管対応「ろう付け継手」、メカニカル継手「 AR f i t 」の使用が可能です。
≪特長≫ 低圧損分岐
コア部の分岐形状は流体を均等に分配させ、圧力損失を極力抑える形状となっています。
≪対応口径≫
6.35・9.52・12.70・15.88・19.05・22.22・25.40・28.58・31.75・38.10mm
ベンカン製
冷媒用アルミ配管対応「ろう付け継手」
アルミは銅と比較した場合、ろう付け温度が低いことから、ろう付け作業に掛かる時間を短縮することが可能になります。
*アルミの溶融温度(約660℃)とろう材のフラックスの溶融温度が近いため、ろう付け作業については多少の慣れが必要となります。
≪対応口径≫ 6.35・9.52・12.70・15.88mm
「冷媒用被覆アルミニウム合金管(APEA1001)」にて制定されているサイズの内、ろう付け工法に適した 6.35~15.88mmまでのソケットと一段落ち異形ソケットをご用意しています。
冷媒用アルミ配管対応メカニカル継手
「ARfit(エーアールフィット)」はパイプを継手本体に規定量差し込み、ナットを締め付けることで施工が完了する冷媒用アルミ配管対応メカニカル継手です。
≪特長≫ ろう付け不要、専用工具不要
アルミ配管の施工を行う上で慣れが必要とされる「ろう付け作業」が不要で、誰が施工しても安定した施工品質が得られます。
ナットの締め付けはモンキーレンチを使用し、特別な専用工具は必要としません。
≪対応口径≫ 6.35・9.52・12.70・15.88mm
冷媒用被覆アルミニウム合金管のコイル管(A3003-TDS-0)に対応可能です。
冷媒配管シリーズに関する仕様、価格、納期などは、次の窓口にお問い合わせください。
株式会社ベンカン 開発営業課 担当:掛川原(かけがわら) TEL:(03)3777-1531
定価はリーフレットをご確認願います:カタログダウンロードフォーム
適用範囲
- 適用管種
- 冷媒用被覆アルミニウム合金管-APEA1001(アルミ配管設備工業会規格)
-
材質 外径(mm) 肉厚(mm) A3003
コイル管
(定尺20ⅿ)
6.35 0.85 9.52 1.15 12.70 1.50 15.88 1.80 A6063
直管
(定尺4m)
19.05 1.05 22.22 1.15 25.40 1.30 28.58 1.45 31.75 1.55 38.10 1.85 - 対応口径
- 6.35mm・9.52mm・12.70mm・15.88mm・19.05mm・22.22mm・25.40mm・28.58mm・31.75mm・38.10mm
- *「ろう付け継手」、「 ARfit 」 は コイル管の 6.35mm・9.52mm・12.70mm・15.88mm に対応
- 用途
- 冷媒配管
|冷媒配管とは・・・
冷媒配管とは、フロンを室外機から室内機に運んだり、再び室外機に戻すための設備です。
オフィスや居住空間の室内の冷房・暖房を司る空調機器がエアコンディショナー(air conditioner)です。
エアコンは、室外機で冷媒であるフロンを圧縮(液化)したり、膨張(気化)することにより外気との熱交換を行います。
熱交換されたフロンは、室内機に運ばれて熱交換されることで、室内を冷やしたり、暖めたりします。