ステンレス鋼の前置記号
- 2016.12.10
- カテゴリ: 知識|Knowledge
|スレンレス鋼の種類
錆びにくい鉄であるステンレス鋼とは、「クロムを10.5%以上含有させた鋼(鉄)」です。
その定義を守った上で、素材の含有成分や処理方法を変えることで、様々な用途に合った特性を持つステンレス鋼を作ることができます。
それは、主な含有成分によって、オーステナイト系、オーステテイト・フェライト系(二相系)、フェライト系、マルテンサイト系に分けられます。
さらにその素材成分で細分化したら、その種類は100を超えると言われます。
その分類するために前置記号と呼ばれるものがあります。
|前置き記号SUS
ステンレス鋼の前置き記号で、最も一般的なのが「SUS(サス)」と呼ばれるものです。
これは、「Steel Special Use Stainless」の略で、板や棒、管など、基本的には圧延あるいは塑性加工されて製造されたステンレス鋼材です。
蕎麦づくりに例えるならば、厚い生地を伸ばして薄くしたり、麺状に成形加工する様なものです。
ベンカン製品では、「ダブルプレス」や「モルコジョイント
」、「SUパイプ
」が該当します。
|前置き記号SCS
ベンカンには、「SUS」以外にも、「SCS」に分類される製品があります。
これは、「Steel Casting Stainless」の略で、溶解して型に流し込む鋳造加工されたステンレス鋳鋼材です。
カップ型に生地を流し込んで作るカップケーキを成形加工する様なものです。
例えば、「SUS304」と「SCS13」では、どちらもステンレス鋼としての素材成分としては大きな違いはありません。
しかし、ステンレス鋼になるまでの製法プロセスとそれ故の性質にも若干の違いが出ます。
尚、ベンカンでは、「SCS」製品は、相当の「SUS」と併記する様にしております。例 : SCS13(SUS304相当)、 SCS14(SUS316相当)
その他、ベンカン製品には関係しませんが、耐熱鋼の板や棒材を示す「SUH」や耐熱鋼の鋳鋼材である「SCH」などがあります。
michiko kaneko