MENU

  • Facebook
  • Twitter
Select Language

WEB登録

コラム

BKジョイントⅡ「袋ナットの緩みトルク値」

  • 2022.09.14
  • カテゴリ: 製品|Products

|緩み抑制機能の必要性

 

拡管式継手は袋ナットをパイプレンチで締め付けるタイプがポピュラーです。

その為、使用実績もこのタイプが群を抜いて多いのですが、締めたはずの袋ナットが竣工後に緩んでしまうという現象が起きないわけではありません。

 

ベンカン製品の「BKジョイントⅡ」並びに「旧BKジョイント」は、袋ナットを最後まで締め切っていれば通常使用では緩むはずがないと考えています。

しかしながらパイプレンチを使用すれば、本締め後でも袋ナットを緩めることができるのが拡管式継手です。

袋ナットを最後まで締め切っていない場合は、袋ナットに継手本体が到達せず接触(メタルタッチ)していないため、緩みに対する抑制力が大幅に低下します。

そのような接合状態で、振動等により袋ナットの緩み方向に力が加わってしまえば、緩みの可能性を否定することはできません。

 

それ故に、拡管式継手は袋ナットを最後まで締め切っていただくことが重要ですが、最後まで締め付けたかどうかがわかりづらいのも拡管式継手です。

その欠点を補うため、拡管式継手には緩みを抑制する何らかの機能が必要不可欠だとされて来ており、その機能を有する拡管式継手は安心・安全度が飛躍的に高まると言えます。

 

 

|BKジョイントⅡの緩み抑制機能

 

「BKジョイントⅡ」は袋ナットの緩みに対処する機能を加えようと様々な検証をしながら開発に至った製品です。

「旧BKジョイント」の緩み抑制機能が「メタルタッチ」だけであったのに対し、「BKジョイントⅡ」は袋ナットの形状を工夫することで緩み抑制効果を大幅にアップさせました。

袋ナットの先端に「返し」を設け、袋ナットが緩んだ際には黄色の「確認リング」に干渉することで、緩みを抑制するしくみです。

 

もちろん施工講習会においては袋ナットを最後まで締め切っていただく(正規施工)ように指導させていただいております。

但し、仮にメタルタッチしていない状態でも「返し」の効果により緩み抑制機能が働くのが「BKジョイントⅡ」です。

「旧BKジョイント」では何らかの要因が重なり、袋ナットの緩みによる漏水事故が発生したケースがありますが、「BKジョイントⅡ」では発売以来確認しておりません。

 

 

|袋ナット緩みトルク値

 

ベンカンでは袋ナットの「返し」効果がどの程度の緩み抑制力があるのか検証しています。

 

袋ナットを本締めした「BKジョイントⅡ」を固定し、トルクレンチで袋ナットを緩め、袋ナットの緩みトルク値を測定しました。

袋ナットの緩み角度を45度おきに測定することで、それぞれの緩み角度でどの程度の力が加わると緩みが進行してしまうのかを検証することが可能です。

 

下のグラフは「BKジョイントⅡ」口径25Su(KⅡWSを使用)にて検証を行い、同様の傾向が出た測定結果の内の1データとなります。

 

 

 

まず袋ナットと継手本体が「メタルタッチ」した状態(緩み角度0度)では緩みトルク値が70N・ⅿ以上もあります。

「メタルタッチ」が大きな緩み抑制効果を生み出していることを示します。

90度緩んだ状態では5N・mにまで低下し、緩み抑制機能が弱まったと見えますが、「BKジョイントⅡ」は90度緩んでから緩み角度が増すほどに緩みトルク値が上昇します。(450度まで)

こちらの現象は袋ナットの「返し」が機能していることを意味します。

 

「返し」はメタルタッチが離れる際から確認リングに接触し、少しずつ緩み抑制効果を発揮していきますが、約1/2回転あたり(緩み角度180度)から確認リングに複雑に絡み、緩み抑止力を強めていきます。

グラフでは、袋ナットが1と1/4回転緩んだ状態(緩み角度450度)でも、16N・mという力が緩み方向に働かないとそれ以上緩んでいかないことを示しています。

16N・mというトルク値以上に、特筆すべきなのは緩みが進行する程に緩みトルク値が上昇しているという事実です。

「BKジョイントⅡ」は、仮に予想し得ぬ大きい力が働き、袋ナットが緩んだとしても、更に強い力が働かないと緩みが進行しない構造なのです。

 

今回の検証においては、黄色の「確認リング」が飛び出してくるほど緩めた状態でも、まだ14N・m以上の緩みトルク値を維持していました。

もちろん、この状態では既に漏水が起きている緩み角度ですが、緩みトルク値14N・mですから、まだ手では緩めることはできない数値です。

袋ナットが外れて大漏水事故となるようなことは考えられません。

 

緩み抑制機能を搭載した「BKジョイントⅡ」を安心してご採用ください。

 

 

 

 

Phone 皆様の声
takahiro suzuki


最近の投稿

カテゴリ

サイト内検索

月別アーカイブ

タグ

PAGETOP

Contact

ステンレス配管に関するご質問・ご相談・ご要望などがありましたらお気軽にお問い合わせください。

お電話でのお問い合わせ

メールでのお問い合わせ