メカニカル継手の選択肢へ ―「EGジョイント」20年の現在地
- 2025.07.02
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|「接続2秒。」でおなじみの「EGジョイント」は実績20年
2005年の発売以来、「接続2秒。」のキャッチコピーで知られるワンタッチ式継手「EGジョイント」は、多くの建物でご採用いただいています。
一般配管用ステンレス鋼管に対応したメカニカル継手といえば、通常は専用工具を使用して接合するのが一般的でした。
そうした中で、パイプをそのまま継手に差し込むだけというシンプルな構造の「EGジョイント」は、その施工の容易さから大きな注目を集めました。
一方で、当初は「工具を使わない接合」に対する不安の声も一部にありました。
改良を重ねながら販売を続け、20年が経過した今では、安定した出荷量を誇る製品へと成長しています。
ご採用実績が年々増えていることが、多くのお客様の安心感にもつながっていると感じます。
「機会があれば使ってみたい」と関心をお寄せいただいていた方々にも、実際にお選びいただくケースが増えてきているのではないでしょうか。
|修繕・改修案件から大型案件まで
実際にご採用いただいたお客様からは、「EGジョイント」最大の特長であるスピード施工を高く評価いただいています。
その結果、リピートして継続的にご使用いただけるという、ありがたい流れも生まれています。
突貫工事が求められる修繕工事でのご採用が多いのはもちろんですが、近年では大型案件での使用実績も着実に増加しています。
「労務費を削減できた」「施工時間が大幅に短縮された」といったお声をいただけるたびに、私たちとしても非常に励みになっています。
今後「EGジョイント」が、発売30年、40年と節目を迎える頃には、きっとベンカンを代表する製品として、より多くの現場に貢献しているはずです。
|これからEGジョイントをご使用される方へ_EGジョイントの性能
メカニカルジョイントにはさまざまな接合方式があり、多くは専用工具を使って継手やパイプを変形させることで接合を行います。
一方で、「EGジョイント」はワンタッチ式継手であり、パイプを変形させることなく差し込むだけで接合を完了させます。
専用工具を必要としないことから、施工が非常に容易になるという利点があります。
ただ、「パイプを差し込むだけで、本当に抜けないのか?」という不安をお持ちの方もいらっしゃるかと思います。
ご安心ください。
「EGジョイント」には、継手内部に配置されたホルダーやエッジなどの部品によって、確実な引き抜き防止機能が備わっています。
中でもエッジは、その名の通り刃のようにパイプに食い込み、高い引抜阻止力を発揮します。
実際の引抜強度は、下の表に示すとおり、ステンレス協会がSAS322認定品に求める基準値を大きく上回っており、当然「EGジョイント」はこのSAS322にも認定されています。
【SAS322引抜試験】
長さ250mm以上の管を管継手に接合し、空気圧0.2MPa{ 2.0kgf/cm² }を封入した状態で、2mm/minの引張速度で管を引き抜き、空気が漏れるまでの最大荷重(引抜阻止力)を測定する。
呼び径
(Su) |
SAS322引抜阻止力
規定値(kN) |
EGジョイント
引抜阻止力(kN) |
13 | 2.2 | 6.61 |
20 | 3.8 | 11.38 |
25 | 4.9 | 11.86 |
30 | 7.0 | 12.37 |
40 | 8.8 | 18.41 |
50 | 10.1 | 15.08 |
右の写真は引抜試験後に「EGジョイント」から取り外したパイプです。
深く食い込んだ跡を見れば、エッジ(刃)の性能の高さをお分かりいただけると思います。
EGジョイントの導入をご検討中の皆さま、ワンタッチ式継手「EGジョイント」は安心してお使いいただける製品です。
ベンカンでは、これからも信頼性と施工性を兼ね備えた継手として、「EGジョイント」を進化させ続けてまいります。
末永く安心してご採用いただける製品であり続けられるよう、そしてメカニカル継手の選択肢としてプレス式継手や拡管式継手同等の評価をいただけるよう行動してまいります。
マーケティング担当 鈴木隆弘(Takahiro Suzuki)