EGジョイント「プラント市場での薄肉ステンレス配管化」
- 2023.02.16
- カテゴリ: 提案|Proposal
|ねじ切り・溶接不要のEGジョイント
工場等の産業配管にステンレス鋼鋼管が採用される場合、一般的にスケジュール管と言われる厚肉ステンレスパイプ(JIS G 3459 配管用ステンレス鋼鋼管)が使用されています。
当然、接合する管継手は、ねじ込み継手や溶接継手です。
2005年に販売を開始した「EGジョイント」は産業配管でも使用いただけるように、薄肉ステンレスパイプ(JIS G 3448 一般配管用ステンレス鋼鋼管)用の「Suタイプ」に加え、厚肉ステンレスパイプに対応可能な「Aタイプ」も開発しました。
「接続2秒」をキャッチコピーとし、その施工スピードが評判となった「EGジョイント」は、Suタイプがすぐに建築市場で使用されるようになり、同時にプラント分野でもAタイプが少しずつ採用されるようになりました。
さらに現在では産業配管でAタイプを使用いただいたお客様が、Suタイプを使うケースも増えています。
Suタイプを使うということは、パイプは薄肉の「一般配管用ステンレス鋼鋼管」を使用することになります。
ゴムリングでシールする構造の「EGジョイント」は、水や温水等で使用いただく管継手です。
産業配管においても「EGジョイント」が採用される配管は特殊な流体ではなく、水などの配管に限られ、合わせて低圧のラインとなります。
仮に圧力1.0MPa以下(エアーは0.9MPa以下)の配管の場合は、「薄肉パイプ」と「EGジョイント:Suタイプ」の組み合わせで十分な性能を担保できるのです*¹。
*1・・・EGジョイントの最高使用圧力はSuタイプが1.0MPa、Aタイプが2.0MPaです。(エアー配管は0.9MPa以下)
|薄肉ステンレス鋼鋼管採用メリット
「EGジョイント」はAタイプもSuタイプも同じ構造です。
サイズによってはAタイプとSuタイプが共通製品であり、共通製品でないサイズも近似寸法(15Aと20Su、20Aと25Su)の製品は同じ価格になります。
従いまして、「EGジョイント」をAタイプからSuタイプに変更しても接合方法や金額は変わることはありませんが、パイプを厚肉パイプから薄肉パイプに変えることにより、多くのメリットが生まれます。
例として3つ挙げると、①軽量化、②コストメリット、③流量特性です。
SUS304の配管用ステンレス鋼鋼管の25A/Sch20Sを 一般配管用ステンレス鋼鋼管の30Su(ベンカン製SUパイプ)に管種を変える場合で比較してみます。*²
*2・・・25Aと30Suは管外径は同じ寸法で34.0mmです。
25A/Sch20S → 30Su
➀軽量化
パイプ肉厚が薄くなるので重量が軽くなり、配管の軽量化が計れます。
パイプ1本(定尺4m)の重さは25Aが9.28㎏であるのに対し、30Suは3.92㎏で 5.4㎏も軽くなります。
作業効率も良くなるはずです。
②コストメリット
パイプ価格が安くなります。
パイプ1本(定尺4m)の定価は25Aが10,100円で、30Suは7,100円ですので 3,000円のコストダウン*となります。
*2023年2月時点
③流量特性
パイプ外径は同じ34.0mmで、内径は25Aは28.0mm、30Suは31.6mmです。
内径が3.6mm大きくなり流量特性はアップします。
厚肉パイプ
25A/Sch20S |
薄肉パイプ
30Su |
効果 | ||
➀重量 (kg/4m) | 9.28 | 3.92 | ▲ 5.36 kg | 軽量化実現 |
②金額 (円/4m) | 10,100 | 7,100 | ▲ 3,000円 | コストダウン |
③内径 (mm) | 28.0 | 31.6 | + 3.6 mm | 流量特性UP |
以上のように、圧力1.0MPa以下(エアーは0.9MPa以下)の配管の場合は、薄肉ステンレスパイプを使用いただくことで大きなメリットになります。
薄肉ステンレスパイプ(JIS G 3448 一般配管用ステンレス鋼鋼管)はベンカンでも販売しております。
「SUパイプ」是非ご利用ください。
ステンレス配管の施工で「パイプのねじ切り」や「溶接作業」は高い技術力が必要です。
ねじ切りや溶接が不要で「省スペース配管」・「スピード施工」が可能な「EGジョイント」を是非ご活用ください。