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コラム

安全衛生「睡眠」

  • 2021.08.18

|安全衛生

 

高度経済成長期の日本は、多くの大規模工事や生産技術の革新による労働環境の変化も相まって、多くの労働災害を発生させるに至りました。

 

昭和44年(1969年)、当時の労働省の方々が中心となり、専門家を交えて法令の整備に取り組み、昭和47年(1972年)に成立したのが「労働安全衛生法」です。

労働安全衛生法は「職場における労働者の安全と健康を確保」するとともに、「快適な職場環境を形成する」目的で制定されました。

 

そもそも「健康」とは、安全と同様に、仕事もプライベートも関係なく何よりも優先されるものです。

 

WHO憲章において、「健康」について、その前文の中で、次のように定義されています。

Health is a state of complete physical, mental and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity.

健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが
満たされた状態にあることをいいます。日本WHO協会訳

 

また、健康を維持、増進させる上での基本的な考え方に「健康の三要素」があります。

適度な「運動」の習慣化、適正な「食事(栄養)」への改善、メンタルヘルス対策を含めた「休養(睡眠)」のバランスが重要といわれています。

 

安全衛生「健康」

 

 

|睡眠の重要さ

 

人間は「人生の3分の1を眠ってすごす」と言われます。
1日の時間が24時間なので、仮に3分の1を睡眠に割り充てるとしたら8時間に相当します。

 

これを生きている間にひたすら続けていくと考えると、あまりにも莫大な時間を睡眠に割り当てていて少し損な気もします。
実際、多くのモノ・情報があふれ、しかもそれに容易にアクセスできる多忙な現代人にとって睡眠に充てられる時間というのは減少傾向にあるように思います。

しかし、健康の三要素にも明確に示されている通り、睡眠時間を削ってしまうと様々な健康弊害があるのも事実です。

 

ある調査によると日本人の睡眠時間の平均は1日6.5時間だったのですが、睡眠時間が6時間未満の人が全体の40%を占めていました。
平均的なアメリカ人の睡眠時間が7時間なので、日本人は睡眠不足の傾向にあります。

 

睡眠不足が重なることにより食べ過ぎを抑制する「レプチン」というホルモンの分泌量が減り食欲を増進させる「グレリン」というホルモンの分泌が出やすくなります。
これによって短時間睡眠の人の方が、7時間眠っている人に比べて肥満度を表すBMIの数値が高かったという調査結果もあります。

 

さらに、睡眠不足が続くことによって、交感神経の緊張状態が続くため高血圧になりやすくなるだけでなく、うつ病やアルコール依存症や薬物依存の発症率の上昇にもつながっているといわれています。

 

そういった危険性があり、睡眠の重要さは分かっていながらも現代を生きる多忙なビジネスマンほど、睡眠の時間を長く確保することは難しいですよね。

では、人は一体1日何時間眠ればいいのでしょうか。
実はその絶対的な基準は設けられておらず、睡眠時間は人それぞれというのが専門家の見解です。
あるアメリカの大規模調査では、睡眠時間が8時間を超えている人は7時間睡眠の人に比べ死亡リスクが1.3倍以上上昇するという結果がでており、眠りすぎることもまた弊害があることがわかっています。
また、従来の理想的睡眠時間とされる8時間に対して学問的な根拠がないということが解明されました。

 

安全衛生「在宅勤務の健康管理」

 

 

|睡眠の質をあげる

 

睡眠は、その時間にこだわるのではなく、寧ろ重要なのは睡眠の「質」であることが様々な研究から分かってきています。

 

1.レム睡眠とノンレム睡眠

引用:maruhati

しかし、睡眠の質といわれても具体的に何を指すのかがよくわかりませんよね。
ヒトの睡眠はレム睡眠(REM sleep)とノンレム睡眠というふたつの睡眠状態で構成されています。
レム睡眠とは、眠っているときに眼球が素早く動く(英語でRapid Eye Movement)ことから名づけられました。

レム睡眠では、全身の筋肉が弛緩し身体自体を休める睡眠で、起床に対する準備段階の睡眠といえます。
ノンレム睡眠では、脳波活動が低下し、日中に酷使した脳を集中的に冷却し休養を取らせる睡眠です。

 

睡眠は、深いノンレム睡眠から始まり、90分周期でレム睡眠とノンレム睡眠が繰り返し出現します。
ノンレム睡眠とレム睡眠が繰り返され、朝になるにつれレム睡眠の時間が徐々に増加していき、最終的に起床に至るのが睡眠のメカニズムです。

この睡眠サイクルの中で、最も深い眠りの状態が入眠後の最初の90分に訪れるノンレム睡眠です。
つまり、入眠後90分を改善することができたら大幅に睡眠の質を改善することができるかもしれません。

 

2.コロナ禍
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、日ごろから様々なことに気を配り、接触に際し神経を使うのが当たり前となった現代において、うつやアルコール依存症の人が増えているというニュースを目にしました。
劇的な変化や行動の制限によって知らず知らずのうちに大きなストレスを抱えこんでしまう人が増えてるのではないかと思います。

 

コロナ禍とは異なりますが、私も前職は夜間勤務を伴う職種だったので、眠れることができなくなってしまったことがあり、大きくストレスを抱えていたことがありました。
長年睡眠について悩まされた私が実際に使用して睡眠の質をあげることができたアイテムをここに紹介します。

もし睡眠についてストレスをお持ちの方の一助になればと思います。

 

ウェイテッドブランケット
加重毛布などといわれ、数年前からアメリカやヨーロッパなどで徐々に人気を得ている毛布です。
重さが5kg以上あり、それに包まることでリラックス効果が期待される布団です。
ある研究によると、人間は体重の10%程度の重みをかけることで安心感を得られることが分かっています。

 

耳栓
人間は無意識的に入ってくる音によってストレスを受けています。
例えば、寝ているときに大きな音がして起きてしまった。マンションの隣人のだす音によってなかなか入眠しづらかったなどという経験はありませんか。
睡眠時に耳栓を使うことで、それらの音を遮断することができるのでしっかりと眠りにつくことができます。
特に、騒音が入ってきやすい道路や線路の側に住んでいる人や、生活時間帯が違う同居者がいる方におすすめです。

 

難しい状況下の中ではありますが睡眠の質を考えることで、生活を見直すきっかけにしてみてはいかがでしょうか。

 

マネジメント「大数の法則」

 

 

安原 聖人(Seito Yasuhara)  営業部 営業1課 東京営業所

 

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