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コラム

迷走電流腐食

  • 2017.09.21
  • カテゴリ: 知識|Knowledge

ステンレス鋼が「錆びにくい鋼」である最大の特徴は、「不動態皮膜」と呼ばれる薄い保護皮膜により表面が守られていることが要因です。

 

錆にくいステンレス鋼の特性

 

しかしながら、その使用環境や管理方法によっては、腐食してしまう場合もあります。

 

防せい防食用語例えば、直流電流を使用する電車軌道からの漏れ電流、電気設備の施設から流れ出しているもの、落雷によるものなどが起因して発生する土壌腐食である「迷走電流腐食(stray current corrosion)」も、その一つです。

尚、腐食用語として、一般的に使われる「電食」は、この「迷走電流腐食」と同義語であり、「new_window異種金属接触腐食(ガルバニック腐食)」のことを称するのは誤りとなります。

「迷走電流(stray current)」とは、何らかの原因により、地中を流れる電流のことを言います。

 

具体的に直流電気鉄道の電流が起因する「迷走電流腐食」の場合の仕組みです。

直流電気鉄道の電流軌道は、[変電所]→[架線]→[電気車両]→[レール]そして、[変電所]に戻るのが基本です。

しかし、「迷走電流腐食」は、電流軌道から外れた「迷走電流」が、土壌より導通のよい金属構造物に流入し、その電流が土壌中に流出する部分で電気分解作用することにより「迷走電流腐食」が発生します。

 

 

迷走電流腐食

▲電流軌道と迷走電流

特に、レールと平行して埋設された金属配管は「迷走電流」が流れ込み易いので注意する必要があります。

 

また、「迷走電流」の影響下に埋設された配管が受ける対地電位は地平部、高架部、トンネル部など地形や地質により変化します。

結果、対地電位の差である電位勾配が大きい程、「迷走電流」の影響を受け易い状況です。

そのため、レールと垂直に埋設された金属配管においても、レールと並行する低抵抗率の土壌の連続層があると「迷走電流腐食」の可能性が高くなるともされています。

 

 

 

防食テープ処理

▲防食テープによる養生

「迷走電流腐食」を防止するためには、その根源である「迷走電流」を制限す ることが望ましいのは当然です。

しかし、現実的には、「迷走電流」を簡単にかつ正確に測定する方法がないため、生じる電位勾配を制限する方法が採用されています。

 

また、「迷走電流」が金属配管に流入するのを防止する処置としては、外面をポリエチレンや塩化ビニルなどで皮膜した管を用いたり、防食テープを巻くなどの外面被覆処理を行なって使用されるのが一般的です。

ステンレス鋼鋼管では、処置が合理的で確実な「ポリエチレンスリ-ブ」を管の外側に被せて処置することを推奨させていただいております。

 

 

 

ポリスリーブ

▲ポリスリーブによる養生

「迷走電流」ですが、目に見えない存在だけに、その影響を軽視される方も少なくありません。

しかし、古くは、1890年初期にアメリカで市街電車が開通した際に石油やガス管に迷走電流による腐食が多発しました。

国内においては1895年(明治28年)に架空単線式直流電気鉄道の営業運転に端を発し、その後、明治後期から大正初期にかけて電気鉄道が多数開業されると「迷走電流腐食」による被害が急増しています。

その後、1965年からは埋設配管に対して排流器(迷走電流を軌道に帰流する装置)による対策が講じられ、レールからの「迷走電流」に起因する電気防食は減少傾向になります。

しかし、ステンレス配管と言えども、進行すると異常な速度で金属組織を破壊してしまう腐食であることを理解する必要があります。

 

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