マネジメント「マインド」
- 2017.11.13
|マネジメント
組織では、成員に共通する目的や目標が存在しなければなりません。
それがあるからこそ、成員個々がコミュニケーションを高めて貢献し合うことができ組織として成り立ちます。
そして、組織の目的や目標を果たすための機能がマネジメントです。
実はマネジメントですが、組織だけではなく、個人レベルでも存在します。
武道の世界で良く使われる言葉に「心 技 体 (しん ぎ たい)」があります。
一、身体の発育 二、勝負術の鍛錬 三、精神の修養
つまり、高いパフォーマンスを発揮し、成果を得たいのであれば、フィジカル、スキル、メンタル、そしてマインドが大切ということです。
メンタルとは、心や精神そのものではなく、そこに関連する状態や調子といえます。
例えば、メンタルリテラシーという考え方があります。
ここでは、メンタルを脳の構造と学習や記憶、創造性などの思考までを対象としています。
加えて、リテラシーとは、読み書きができる能力や、その分野の応用、活用力、理解力などのスキルを意味しています。
つまり、メンタルリテラシーとは、本来、人間の脳にある潜在機能を、脳の特性を理解した上で、最大限に発揮させるためのマネジメント手法であるとも取れます。
そして、メンタルリテラシーで形成されるのが、信念や価値観であるマインドであると考えます。
高いパフォーマンスを発揮するには、前提として、強靭なフィジカルや優れたスキルが欠かせません。
そして、最終的には、それらをマネジメントできる強いメンタル、そしてマインドがなければパフォーマンスは高まらないことを理解しなければなりません。
|メンタル
現代では、様々な場面でメンタルという言葉が使われています。
これほどまでにメンタルが注目されているのは、目的や目標を達成するために欠かせないものだからです。
目的や目標を達成するには、膨大なエネルギーが必要となります。
そこには、フィジカル、スキルも重要ではありますが、最終的には、強いメンタルが欠かせません。
メンタルとは、心や精神そのものではなく、そこに関連する状態や調子ですので、その時々で、好不調があるのが当たり前です。
失敗ばかりを繰り返すことで自暴自棄になってしまうと、精神的にマイナスな状態に陥ります。
メンタルがこのような状態だと、ネガティブとなり、何をしても良い結果が得られなくなります。
対して、成功が続いていることで、何をやっても上手く行くような精神的にプラスな状態の時もあります。
この状態であれば、ポジティブとなり、何をしても良い結果が得られる可能性も高まります。
つまり、如何にして、メンタルを良い状態に保てるかが、目的や目標の達成に向けて、良い結果を得るために大切になって来るということになります。
メンタルですが、目的や目標と表裏一体の存在であるとも取れます。
何故なら、目的や目標を達成させようとする上で、強いメンタルを維持することは非常に重要です。
強いメンタルを維持する上での阻害要因の代表がストレスです。
平常状態が圧力や刺激によって歪みが生じた覚醒状態とされています。
それは、限界の壁とも例えられるかと思います。
確かに、なかなかゴールの見えない中で限界の壁に遮られると精神的に追い込まれることは間違いありません。
しかしながら、明確な目的や目標があるからこそ、それがモチベーションとなり強いメンタルを維持することも可能となるのです。
|マインド
一方で、限界の壁に挑むことを、あまりストレスと捉えない人もいます。
そもそも、ストレスを強く感じる人と感じない人の違いはどこにあるのかです。
それは、「あたり前の基準」の違いなのかと考えます。
「あたり前の基準」が高ければ、ストレスの影響を受けにくいはずです。
つまりストレス耐性が強いといえます。
逆に基準が低ければ、ストレス耐性が弱いということになります。
それでは、その「あたり前の基準」が、なぜ、人によって異なるのかです。
行動心理学のバイブルとも言えるジム・レーヤーの著書に「メンタル タフネス」があります。
「メンタルタフネス」の第一章の行動原理に次の様なフレーズが掲載されています。
ある日、あなたは上手くなる
より早く
より強く
より多くのことを知り
より多くを達成する
自然と解決してしまう
続けてどんどんできていく
あなたはずっと上手くなる
メンタルは決して、一朝一夕で強くなる訳ではありません。
むしろ、その時々の調子で、状態は不安定に変化します。
ならば、その状態を把握して、その時々のベストを引き出せるように自分自身でマネジメントしなければなりません。
それには、やはり、日々の積み重ねの経験値を増やすことが大切になってきます。
それも、過度のストレスとならないレベルの課題に取り組み、成功体験を積み重ねることだと考えます。
代表的なマネジメント手法のPDCAサイクルであれば、決して無理に大きなPDCAを回すのではなく、それをブレイクダウンした小さな複数のPDCAを同時に速く回すことが大切です。
小さいとはいえ失敗はないとは言いませんが、大きな失敗もなく、成功体験を積み重ねることができます。
また、エンボディメントという考え方もあります。
これは、心技体の考え方であれば、強いフィジカルに裏付けられて、メンタルを高めてくれる状態です。
病は気からという表現も、この考えに近いといえます。
この様に様々なマネジメント手法を活用して、段階的にメンタルを強くして行くことで、マインドの「あたりまえの基準」が変わって来る、つまり、それがマインドセットなのかと考えます。
我妻 武彦(Takehiko Wagatsuma) 代表取締役社長