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コラム

カイゼン活動「多能工化」

  • 2023.11.08

|多能工化とは?

 

多能工とはマルチタスクとも言い換えられるように、「一人で複数の業務や作業を進めること」を指し、多能工化は組織の人材を多能工として育成することを指します。

 

働き方改革が推進される近年では、多能工化を進め、従業員が状況に応じて複数の業務を遂行して生産性を向上することが企業にとって重要となっています。

 

多能工はもともと、トヨタ自動車で生み出された考え方です。
自動車用の工作機械を一人で複数台使える「多台持ち」にはじまり、やがて一人で複数の工程を担当できる「多工程持ち」の仕組みが考案されました。

 

現在この「多能工持ち」の考え方は、一人の社員が流動的にさまざまな工程を担当することで、生産効率を向上させるための仕組みとして製造業全体に浸透しています。
こうした多能工化が今、特に強く求められている背景としては、昨今の製造業を取り巻く環境が大きく変化していることが挙げられます。

 

1)労働人口の減少
今後15年間で、日本の労働人口は900万人減少するといわれています。
そのため労働、生産活動を担う人材が大幅に足りなくなることは明白です。
若年層の労働人口が減ることで、企業も思うように採用活動をすることが難しくなるでしょう。

 

2)多様化する市場ニーズへの対応
昨今、消費者ニーズの多様化はますます加速しています。
そうした市場の動きに適応するため、多品種少量生産を避けられなくなっているのが現状です。
そのため生産サイドでは、個々の社員が習得すべきスキルの種類が増えると共に、その対応スピードも求められています。
上記のような変化を受けて製造業各社では、それぞれの生産工程に対し、設備や人などのリソースを適切に割り当てられるかどうか、それによって自社の生産効率を最大化できるかどうかが重要なポイントになっているといえます。
それを実現するための柔軟な生産計画および生産体制を可能にするには、多能工を育成し、組織内の多能工化をしっかり進めていく必要があります。

 

マネジメント「カイゼン活動」

 

|多能工化によるメリット

 

多能工を組織内で育成することによるメリットには、どのようなものがあるのでしょうか?
ここでは、近年の市場環境を踏まえた2つの観点からご紹介します。

 

1)生産変動に対する柔軟な配置が可能になる
例えば住宅機器メーカーなどの場合、気候変動などの影響を受けて生産変動が起こる可能性が高いものです。
さらに近年は新型コロナウィルスの感染拡大によって家での過ごし方が大きく変化し、市場が多大な影響を受けたことも記憶に新しいところです。
このように大きな生産変動が起きた場合も、組織内で多能工の育成が進んでいれば、他の生産ラインにも柔軟な応援者の配置ができるでしょう。
急な欠員が出たりした場合も、生産計画を変更せずにスピーディーに対応することが可能となります。

 

2)技能や技術の伝承につながる
組織内で、特定の人に技術や技能が集中してしまうケースも多々あります。
極めて専門性の高い熟練工に頼らないと生産ができない状況にある場合、同じ品質を再現できる次世代の社員を早急に育成する必要があります。

熟練工の技能を継承するためにはさまざまな方法がありますが、まずは熟練工が手掛けている工程を細かく分解し、それぞれの工程で同じ作業ができる多能工を育成することが近道の一つです。
多能工の育成を推進することによって、同時に組織内における技能の伝承が進み、結果的に生産効率の向上につながります。

 

 

|多能工を育成する為のステップ

 

多能工の育成を進めていくためには、まず はじめに職場における社員のスキルレベルを可視化することから着手するのが一般的です。
ベンカンの品質管理課 検査班では、検査資格取得の為に期限・目標を設けOJTを実施し、多能工を育成しています。
各自のワッペンに、所持している検査資格を表示しており、一人一人の現在のスキル表を現場に貼り付け、誰がどの資格を持っているかが一目瞭然に可視化されています。
また、社員の多能工育成進捗も定期的に報告されており、誰でも確認できるようになっています。
多能工を柔軟に取り入れながら、これからも邁進してまいります。

職場紹介「検査班」

 

保坂 恵子(Keiko Hosaka)  製造部 品質管理課 


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