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コラム

製造設備「油圧プレス機」

  • 2018.10.01

|塑性加工

 

金属加工法には、大きく分けて、「非除去加工」と「除去加工」があるとされております。

「非除去加工」は、切屑を出さない加工法で、「塑性加工」や「鋳造加工「溶接加工などとなります。

対して、「除去加工」とは「切削加工」や「研削加工」に代表される様な切屑を出して加工する方法です。

 

ベンカンのステンレス配管は、それらの、どの加工法かに限定することなく、製品や工程によって様々な加工法を用いて製造しております。

特に実績があるのが「塑性(そせい)加工」です。

 

前身である日本弁管工業が、1951年より製造を開始した溶接式管継手は、この塑性加工を駆使して製品化されました。

具体的には、「材料に大きな力を加えて変形させることによって、目的とする形状に成形加工する」こととなります。

 

金属加工法「塑性加工(プレス加工)」

 

 

|油圧プレス機

 

塑性加工において、重要な設備の一つが油圧プレス機となります。

 

油圧(ゆあつ)あるいは油圧駆動システム(Hydraulic drive system)とは、作動油(主に鉱物油)を媒体として動力を伝達し、負荷を稼働する駆動系のことです。

小型な装置で大きな力あるいはトルクを取り出すことができるという長所を有しているため、建設機械、航空機、船舶、自動車等でも広く利用されています。

また、現在のベンカンの専用締付工具、専用拡管工具も油圧駆動システムです。

 

その構成は、動力の発生源である油圧ポンプに回転を与え、そこから送り出された高圧の油圧作動油を油圧制御弁で圧力・流量・方向の3つの基本的制御を行い、油圧アクチュエータに送ります。

油圧アクチュエータで、流体の動力は機械的動力に変換されて負荷を稼働させます。

ベンカンの油圧プレス機の場合は、主に油圧シリンダーを稼働させ、対象部材に圧力を掛けることで塑性加工しています。

 

塑性加工に油圧プレス機を採用している理由は次の通りです。

1.ストローク長さ、スライド速度を無段変速で円滑に自由設定ができる。

2.加圧出力を任意に設定変更できる。
3.スライドのどの位置でも最大出力が出せる。
4.小さな動力で大きな出力またはトルクを発揮できる。

5.エネルギーの蓄積が可能で、安全装置が簡単である。

6.電気と組み合わせにより、様々な制御が可能である。

7.振動が少なく円滑である。

 

ベンカンでは、この油圧プレスの特長を活かして、他の様々な塑性加工を行っています。

 

 

 

|メンテナンスの重要性

 

しかしながら、油圧プレス機は、決して万能ではありません。

例えば、運用する上で主に注意すべき点は次の通りです。

1.駆動サイクルが遅い。
2.機械プレスに比べエネルギーが多く必要。
3.油漏れの恐れがある。
4.騒音が大きい。

5.油の温度変化で、駆動速度が変わる。

6.火災の危険がある。

7.作動油の汚染管理が必要である。

 

そのため主に、コラム型と呼ばれるフレーム構造を採用しています。

また、プレス本体と油圧ユニットを別体とし、点検や修理が作業しやすい構造となっております。

その上で、例えば、油漏れ対策ならば、耐圧の高い配管やジョイント部に油圧ホースを採用しています。
また、騒音や熱対策として、油圧ユニットを囲うカバーの設置などを行っています。

 

製造設備のスペックが、そのまま生産能力になる訳ではありません。

それ故に製造技術の役割としては、生産能力に沿った製造設備の開発や導入、そして、そのスペックを適正に発揮できるようなメンテナンスが重要であると考えます。

 

 

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Hirobumi Sando


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