マーケティング「価値を売る。」
- 2017.10.18
|事業価値の拡大
ベンカンにとって、その利益の根源は、売上です。
売上高とは、販売単価と販売個数の要素で構成されます。(戦略MQ会計より)
その主要市場である建築設備業界には、同等の機能を持った製品が多数存在しています。
ある意味、限られた市場の中で、売上を高めなれればなりません。
確かにシェアを高めることも大切ですが、そのために販売個数のみを高めようとすると、最も、短絡的なのが販売単価を下げることになってしまいます。
しかし、限られた市場での販売単価の過当競争は、単に市況価格が下がるという意味だけでなく、各社の経済的な体力までをも奪い、結果的に業界全体の低迷にもつながりかねません。
ベンカンにとっての最大のテーマは、「事業価値の拡大」です。
事業価値を拡大するためには、製品性能、適正価格、供給体制、サービス体制など、様々な切り口で価値提案が出来るマーケティング思考を高めようとしております。
|マーケティング
一般的にいわれる営業とは、販売する行為です。
パーソナルアプローチとも表現される通り、基本的に営業パーソンが対面で商談し、販売を成立させます。
ユーザーに対して製品などの価値をお伝えするには、パーソナルアプローチが最良であると考えます。
しかし、そこには人的、経済的、時間的な制約が生じてしまいます。
そこで重要となるのが、マスアプローチとも表現されるマーケティングであり、それを以て、「自然に売れるしくみ」をつくります。
マネジメントで知られるドラッカーは、販売とマーケティングは逆であるとまで断言されています。
そして、マーケティングの理想は、販売を不要にすることであるとまでいっています。
しかし、これを短絡的に捉えて、営業パーソンを減らして良いのかといえば、それは違うと思います。
ドラッカーの言葉は、あくまでも理想論です。
例えば、ベンカンにおいては、営業パーソンによる販売には、ユーザーの立場となった価値提案も含まれています。
つまり、適正な販売単価で、販売個数を高めるためには絶対に欠かせない存在であり行為なのです。
|モノを売るな価値を売れ!
マーケティングの内部環境分析の手法に3C分析があります。
市場や顧客からの視点を「市場・顧客(Customer)」、「競合(Competitor)」、「自社(Company)」として自社分析します。
その上で、①顧客が望んでいて、(Customer)、②ライバルが提供できない(Competitor)、③自社が提供できる価値(Company)のことを「バリュー・プロポジション(Value Proposition)」と言います。
つまり、ベンカンが取り組まなければならない「事業価値の拡大」とは、この「バリュー・プロポジション」の創造と拡大であると考えております。
マーケターの藤村雅弘氏が著者である「安売りするな 価値を売れ!」では、自分たちのこれまでの営業活動が既に時代について行けていない現実を突きつけられました。
お客様は、モノだけを買おうとしているのではなく、モノと、そこに付帯した価値を求めているのです。
それこそが、「バリュープロポジション」なのだと考えております。
これからは、「サンタクロースのミッション」でも気付かされるように、お客様の求める真の価値を見出して行かねばなりません。
正直、まだまだ、満足できるような「バリュープロポジション」を創造するまでには至っておりません。
しかしながら、様々な切り口から、確実に取り組みを推進しております。
きっと近い将来、皆様にご満足のいただける価値あるご提案が出来るように継続して参りますのでご期待下さい。
我妻 武彦(Takehiko Wagatsuma)
取締役 最高執行責任者(COO) 兼 執行本部 本部長