マネジメント「習慣化」
- 2012.12.24
|マネジメント
企業には、特有の目的を果たすことによって、社会において存在することの意義が求められます。
そのために、ヒト、モノ、カネ、情報などの様々な経営資源を活用することとなります。
しかしながら、それらの資源には、多能な要素があります。
例えば、人材であれば、それぞれの能力も均一ではありませんし、それぞれに、長所もあれば、欠点もあります。
それ故に、それぞれのメリットを活かし、それぞれのリスクを補い合いながら、効率的に成果に結びつける必要があります。
そして、この企業の目的を果たすための機能のことをマネジメントと言います。
マネジメントとは、まるで、異なる形のたくさんのピースをハメ合わせて、大きなパズルを完成させるようなものです。
|習慣化
大きな家を建てたいなら、その大きな家を支える強固な基礎が必要となります。
基礎ですが、組織においては、目標を達成するために習慣化された仕組みのことだと思います。
それは、組織文化であり、DNAとして根付きます。
組織の目標とは、チャレンジングである必要があると思います。
しかし、性弱説からすると、簡単にチャレンジすることを諦めてしまいます。
それだけに、習慣化は、簡単に出来るものではありません。
学習の5段階という考え方があります。
そもそも、知らないからできない。(1段階:無意識的無能状態)
次に分かったからといっても簡単にはできません。(2段階:意識的無能状態)
しかし、諦めずに繰り返し、繰り返し、取り組み続けることで、頑張ればできるようになってきます。(3段階:意識的有能状態)
そして、いずれ、それが嘘のように、あたりまえにできるようになります。(4段階:無意識的有能状態)
如何にして、1段階から3段階までの出来ない状態から生じる性弱説に負けずに、繰り返し継続できるかが習慣化の決め手となります。
そして、そこから如何に多くの5段階レベルの人材を育成できるかが組織力に反映されて行くのかと思います。
5段階レベルの人材とは、あたりまえにできない人に、あたりまえにできるように指導できる人。
つまり、マネジャーやリーダー層となります。
|あたりまえの基準
目標を達成できる組織とは、習慣化できる「あたりまえの基準」が高いといえます。
逆に性弱説の蔓延る組織は、「あたりまえの基準」が低く、なかなか習慣化できません。
私が組織において、この「あたりまえの基準」を高めるために取り組んでいることが、徹底して、PDCAサイクルを回すことです。
PDCAサイクルとは、マネジメントの代表的な手法で、Plan(計画)、Do(行動)、Ceck(検証)、Act(改善)を繰り返すことです。
通常、1度の行動くらいで目標を達成することはできません。
よって、失敗の原因を検証して、次の行動を改善します。
そこから、新たな計画を立て直すのか、行動をやり直すのか、場合によっては止めるのかを判断します。
もちろん、この場合の止めるは、性弱説によるものではなく、前向きな意味です。
つまり、回せば回すほど、目標達成に近づくだけではなく、それが習慣化され、結果的に、今まで、あたりまえではなかった基準が、高くなって、「あたりまえの基準」へのマインドセットが変わるのです。
その意味でも大切にしているのが5S活動です。
5S活動とは、整理、整頓、清潔、清掃、躾のことです。
よく考えてみたら、どれも、子供の頃から家庭や学校で指導されてきた生活の基礎です。
ある意味、大人であれば、出来てあたりまえのことです。
しかし、基礎中の基礎であるからこそ、習慣化の大切さを振り返ることができると捉えています。
まずは、5S活動などの身近なことを習慣化することで、継続することの大切さを組織に浸透させたいと考えています。
我妻 武彦(Takehiko Wagatsuma) 代表取締役社長