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コラム

マネジメント「アライアンス戦略」

  • 2012.12.17

|環境変化への対応

 

グローバル・ビジネス環境を、1990年頃から使われた軍事用語であるVUCA(ブーカ)環境と表現するケースがあります。

Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)、それぞれの頭文字からなる略語です。

 

国内に目を向けると高度経済成長期には、モノ不足からもたされる「作れば売れる」時代が続きました。

そして、国際的にも日本の製造業の高いイノベーション技術が評価され「良いモノを作れば売れる」時代に遷ります。

しかしながら、イノベーション技術も、コモディティー化し、既に限界を迎えていることは明らかとなってきました。

 

先述のVUCA環境も例外ではありませんが、人々が求めるニーズが多様化している現代において、各企業には公平に幅広くバランスよく応えられる選択性・柔軟性・適合性が求められ、マーケティングだけでは難しい局面も増えています。

 

企業にとって、経営資源は有限であり、経営者には、その限られた資源を有効に使って新しいイノベーションを起こすことが求められます。

しかしながら、現状の環境変化に全て対応していては、経営資源は枯渇してしまいます。

そこが、各企業が環境変化に対応する上での課題なのだと思います。

 

【移設】マネジメント「透察力」

 

 

|アライアンスと事例

 

必要な経営資源を時間をかけずにリスクを少なく取得して事業を開始できる方法にM&Aがあります。

M&Aとは「Mergers(合併)and Acquisitions(買収)」の略です。

それでも、異なる企業を統合する必要があるM&Aは決して容易な取り組みではないことも事実です。

 

そこで考えられるのが「アライアンス戦略」です。

「アライアンス(alliance)」とは「同盟」や「縁組み」を意味します。

それをビジネス上の戦略に置き換えると、異なった競争優位性を持った複数の企業が互いに経済的なメリットを享受するために、緩やかな協力体制を構築することとなります。

 

これは、M&Aに比べると、経営資源に大きな負担を掛けることなく取り組むことが可能であり、仮に思惑が外れた場合でも比較的容易に解消も可能です。

反面、緩やかな協力体制であるために、各企業の統制が取り切れずに、想定した思惑ほど成果を得られない場合もあります。

 

「アライアンス戦略」が一般的になったのは、航空会社間の連合組織で、別名「航空連合」ではないかと思われます。

航空業界では1990年頃から、コードシェア便やマイレージサービスの共有化など航空会社同士の業務提携が行われてきました。

現在では、規制緩和や競争の激化により世界的な規模でグループ化が進み、大きな枠組みとして3つのアライアンスが結成されています。

 

また、清涼飲料水業界においても、アライアンスが進んでいます。

清涼飲料水の販売チャネルにおいて大きなものが、全国に約約240万台普及している自動販売機だといわれています。

反面、自動販売機の設置場所が飽和状態になる中、近年では稼ぎ頭が缶コーヒーなどの売上がコンビニコーヒーなどに押されています。

 

ところが、ここに来て、コンビニエンスストア業界では、人手不足により24時間営業の見直しが検討されています。

そうなると、自動販売機の最大の強みである24時間営業を活かして、コンビニエンスストアに対して巻き返しができる可能性もあります。

 

その様な状況下で、清涼飲料水メーカーの「アライアンス戦略」が報じられています。

従来は、清涼飲料水メーカーの自動販売機では、そのメーカーの商品のみが販売されていました。

しかし、各社にも強みと弱みがあるのも事実です。

今回のアライアンス事例では、両社の基幹商品を相互に入れることで、収益の向上を狙うというものでした。

今後は、「アライアンス戦略」の活用も含め、自動販売機の台数を増やすよりも、1台当たりの販売効率を重視する傾向が強まるようです。

 

 

|アライアンスの取り組み

 

ベンカンにおいても自社の経営資源のみで、新たな価値を生み出すには限界があると捉えております。

それだけに、優先すべきは、自社の強みとなるバリュープロポジションを見極め、そこに集中的に投資する戦略の立案が重要視されます。

その上で、自社内に不足している技術やノウハウなどがあれば貪欲に社外から取り入れていく姿勢が大切になってきます。

 

例えば、「アライアンス戦略」の一環でもある「オープンイノベーション」による研究開発を進めています。

「オープンイノベーション」とは、「組織内部のイノベーションを促進するために、意図的かつ積極的に内部と外部の技術やアイデアなどの資源の流出入を活用し、その結果組織内で創出したイノベーションを組織外に展開する市場機会を増やすことである。(Henry W. Chesbrough, 著書『Open Innovation』(2003年)」といった定義があります。

つまり、自社以外の外部機関と共同研究することで新しい価値を創り出す取り組みだと捉えて良いかと思います。

 

また、人材育成のアライアンス活動も行っております。

今後は、OEMで他メーカーの製品を販売したり、ベンカン製品を他メーカーに販売していただく販売におけるアライアンスも検討して行くなど多角化させ、新しい価値創造につなげて行きたいと考えます。

 

マネジメント「オープンイノベーション」

 

 

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  我妻 武彦(Takehiko Wagatsuma) ico_sns_facebook  代表取締役社長

 

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