ベンカン・ベトナム見学研修会
- 2019.10.21
|ベンカンのミッション
ベンカンの主な事業内容は、ステンレス配管に特化したメカニカルジョイント等の管工機材製品の開発・製造・販売です。
その上で次のようなミッションを掲げております。
また、このミッションをお客様にもシンプルにお伝えするためのワードとして、「SUSTAINABLE LIFELINE🄬」をブランド化し、発信させていただいております。
「LIFELINE」は、一般的に、生活に直結した配管を意味します。
また、まだまだ一般的ではありませんが、「持続可能な状態」を意味する「SUSTAINABLE」も建築分野や官公庁、環境分野でも多く使われ始めました。
つまり、「SUSTAINABLE LIFELINE🄬」とは、ミッションの中にある「現在だけでなく未来を考えた配管」と定義させていただいております。
そして、「SUSTAINABLE LIFELINE🄬」に現在最も相応しいのが現在の事業内容につながるステンレス配管であると考え、「ステンレス配管のベンカン」を大きく掲げさせていただいております。
|ベンカン・ベトナム
より多くの皆さまに、「ステンレス配管=ベンカン」と想起いだけるようになるには、製品知識だけではなく、製造方法やステンレス鋼材の性質、特長なども確実に把握し、お客様の配管に関する悩みに対して、最良の方法で解決に導かせていただく知識が必要不可欠となります。
現在、ベンカンの製造拠点は群馬県太田市の「MJ工場」だけではなく、100%子会社であるベトナムの「ベンカン・ベトナム」となります。
「ベンカン・ベトナム」ですが、その発展は著しく、主力製品のBKジョイントⅡなどの鋳物加工製品やモルコジョイント、CUプレス、あるいは各製品部材などを多く生産しています。
しかしながら、私を含め営業スタッフのほとんどは、これまで「ベンカン・ベトナム」に訪問したことがありませんでした。
今回、主に営業スタッフを対象に「ベンカン・ベトナム」の製造体制、検査体制、納期管理体制などを理解することを目的に「ベンカン・ベトナム見学研修会」が実施されました。
参加したのは、立候補した営業10名、その他、3名の13名でした。
|製造工程と品質管理
ベンカンでは、今後、国内の「MJ工場」は、自動化(ロボット・AI・IoTなど)や新製品立ち上げ等のクリエイトジョブを強化させる方針です。
その上で、「ベンカン・ベトナム」は、スケールメリットを生み出すべく、量産体制を強化しています。
その意味でも、2016年に敷地面積を倍以上とした増床移転を実施しました。
現在は、「BKジョイントⅡ」などの鋳造加工製品を主体に製造しています。
鋳造加工とは、蝋型の模型から砂型を作りステンレス原材料を1,600℃で溶解し、砂型に流し込んで冷めた後に機械加工を施す工法です。
その強みは均一化された製品を大量生産できるところです。
しかし、炉を使って加工するなど、製造現場は熱さとの戦いともいえるくらいに過酷でもあります。
結果的に国内の鋳造加工業者は、中国などの協力業者に製造委託することで著しく減少しています。
それはベンカンも例外ではなく、長く中国の協力企業に生産委託してした時代がありました。
非常に良い対応をしていただいた協力企業ではあったのですが、そこは社外です。
どうしても、納期や品質、コストをコントロールするには限界がありました。
それが発端となり、現在では、社外の委託生産から「ベンカン・ベトナム」で100%生産移管しています。
鋳造加工設備を社内(グループ企業)で所持していることは、営業としても安心できる部分です。
今回、国内の「MJ工場」にはない鋳造加工の工程を直に確認することが出来ました。
また、品質検査工程は、国内の「MJ工場」の手法をそのまま取り入れていました。
更にイメージとして海外製品は品質が劣るとレッテルを貼られがちです。
その意味でも、例えば、漏れ確認検査は、国内では、1回のところを2回実施していました。
更にロット毎に全数合格でないと次の工程に進めないという厳しい管理体制でした。
この品質検査体制であれば、不適合品が社外に流出することは皆無に近いと考えられます。
今回の研修の目的であった製造体制、検査体制、納期管理体制などを理解できたことで、帰国してから、更に自信を持って販売できると思いました。
|コミュニケーション・懇親会
「ベンカン・ベトナム」には、社長の篠田の他、常時、2~3名程度の日本人が勤務しています。
翻せば、後の300人以上は、ベトナム人のスタッフということになります。
工場内を見学した後に、事務所に案内されました。
すると、日本語が話せるスタッフたちが中心となって、日本の「MJ工場」と納期調整などをしていました。
皆さんの言葉や表情から、お客様のために良い製品を造り、お届けしたいという想いを感じることができて非常に心強く思いました。
現在、「MJ工場」で働いている海外実習員の皆さんも、帰国後は、良い日本との橋渡しをしてくれるのかと思います。
その後、コミュニケーションを深めるため場所を移動して、管理職、班長、事務所スタッフの皆さんと懇親会が開催されました。
各テーブに日本語の話せるスタッフが着いてくれたのですが、時が経つに連れて、言葉の壁なんてなくなりました。
もう、ベトナム人とか、日本人とか関係なしに、同じベンカンの社員として肩を取り合って盛り上がる会場は、正に、これからのベンカンの理想像であるかに思えました。
今回研修に参加してさまざまな学びがありました。
それを活かしながら、今後の業務に意識的に取り組んでまいります。
また参加できなかったメンバーにも伝えることで、会社としての強みを顧客の皆様へ伝えることができると考えております。
「ステンレス配管のベンカン」と認知いただけるよう、日々精進してまいります。
佐藤 康之(Yasuyuki Sato) 営業部 開発営業課 マーケティンググループ グループ長