職場紹介「開発営業グループ」
- 2021.12.03
|新規市場開拓
高度経済成長期やバブル時代では、企業は、大量生産・大量販売のビジネスモデルでも成り立っていたのかもしれません。
しかしながら、現代は、VUCA環境とも例えられるように、変動性(Volatility)、不確実性(Uncertainty)、複雑性(Complexity)、曖昧性(Ambiguity)な時代です。
例えば、近年では、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進が求められています。
従来は当たり前に存在した市場や需要も、デジタル化によって、一瞬の内に消滅してしまう可能性もあります。
この様な環境下で、既存の市場や需要だけに執着していては、将来の成長どころか、事業の存続する危ぶまれます。
勿論、企業において、あらゆる状況に当てはまる万能な対応戦略などあり得ません。
ケースバイケースで、環境を分析して、どの様な戦略を立案するのかが重要となります。
この様な環境の中で重要視しているのが、「成長マトリクス」における新規市場開拓です。
既存市場における強みを活かして、如何に新規市場を開拓するかが成長戦略の基軸になって来ようかと考えております。
|井の中の蛙から

▲掛川原(左)・安原(右)
ベンカンには、新規市場開拓を率先して取り組むセクションである開発営業グループがあります。
具体的には、既存製品の新たな面の創造、新たな製品をイメージする面とお客様や市場を創造する面を持った部署であり、広い意味で挑戦していかなければなりません。
主な職務は、製品開発、市場開拓、多角化の取り組みを営業の立場で統率することです。
■製品開発
既存市場あるいは、既存顧客に対して、新しい価値を提案できる製品開発により、新規需要の創造する。
■市場開拓
新規市場あるいは、新規顧客に対して、既存製品や改良製品を提案することで、新規需要を創造する。
■多角化
新規市場あるいは、新規顧客に対して、新しい価値を提案できる製品開発により新規需要を創造する。

▲入江(左)・塚本(右)
ステンレス配管を中心に扱うベンカンにとっての既存市場は、一般建築向けの管工機材市場であり、特に、官公庁舎、病院、ホテル、インテリジェントビルなどの重要施設の衛生設備の水系の配管が主要需要となります。
その状況で、新規市場のお客様とその中で驚かされるのが、発売されてから50年近い「モルコジョイント」に初めて触れられるお客様が少なくないことです。
そして、「こんなのがあったんだ!」とのお声に「ハッ」とさせられる自分がおります。
また、既存の概念の使用用途とは違った使い方を、お客様からいただくことも多々あります。
そのたびに驚かされることも多く、今までこういうものという既成観念にとらわれていて、自由な発想ができていなかったと痛感させられます。
既存市場の中に身を置く自分自身が、現状維持バイアスに囚われていたことに気づきます。
井の中の蛙から、茹でカエルになってしまうところでした。
既成概念にとらわれないためにも、様々な業種の方々と接する機会の大切さを実感しております。
|新たな展開を求め
既存市場ばかりではなく、より多くのお客様と接することで、配管の置かれた環境を敏感に感じることができるようになっています。
特に最近では、施工の担い手である作業者の高齢化や人手不足が深刻な問題となっています。
そうなると、より簡単に、より早く、より軽量化などのお声を良く耳にします。
また、熟練度が落ちることから、施工管理が容易な製品が求められるようにもなっています。
例えば、ダブルプレスは、プレス式継手の施工管理をバックアップするために差し込み不足や締め忘れに対するセーフティー機能を備えさせました。(モルコジョイントとの違い)
また、BKジョイントⅡは、袋ナットの締め付け不足による緩みや脱管を防ぐために緩み抑制機能を備えさせています。
さらには、SDGs(持続可能な開発目標)をはじめとして、カーボンニュートラル
などに対応したご提案も重要視されるようになっております。
ベンカンでは、SDGsが採択された2015年の国連サミットの翌年に、企業理念を見直しております。
「現在だけでなく未来を考えた 配管の開発と供給を通して 信頼あるライフラインの構築をご提案します」
そもそも、主力のステンレス配管は、耐久性が高いことから廃棄頻度が低く、仮に廃棄されても高いリサイクル率を誇る素材です。
また、新素材としては、アルミ配管の開発です。
具体的には、冷媒配管における主力材の銅管の高騰や調達難に対応するためにアルミ配管製品の開発に取り組んでおります。
その他、多くの市場のお客様のお声に耳を傾け、お応えしたいという強い思いがありす。
そのために、モノづくりの立場として如何に携わるべきか悩みが尽きません。
お客様の声、その市場の規模や特長、他に流通している製品やトレンド、価格など様々な情報を集めて、製品の開発部門である開発技術部と連携をして、新製品の開発に繋げて参ります。
そのためにも、今までの分野の枠を超えた情報はもちろんのこと、その土台となるアイディアを得るために、コミュニケーションを大切に、既存の枠や時代にとらわれない、新しい展開を求めていきます。
〒143-8567
TEL:(03)3777-1531/FAX:(03)3777-1500
掛川原 豊(Yutaka Kakegawara) 営業部 開発営業課 課長