戦略人事「戦略MQ会計研修」
- 2017.12.11
|戦略人事
企業とは、その保有する経営資源を日々の事業活動へ投入して利潤を追い求める存在です。
経営資源とは、一般的にヒト、モノ、カネ、情報といわれています。
この経営資源を必要な部署や取り組みに供給するのも、インフラストラクチュアの取り組みとなります。
なかでも、筆頭の「ヒト」、つまり人事の重要性が高まっています。
従来型の人事とは、労務・法務などの制度やマニュアルなどのオペレーション業務ばかりに固執した保守的、定型的な前例主義がほとんどでした。
対して、現代では、労働力不足が深刻化していることや、それを補う意味での機械化の技術革新によって、個々の人材には、よりクリエイティブ性のある能力と発揮が求められるようになっています。
反面、従来の経営戦略では、戦略的に人事を捉える意識が低かったといえます。
故に、今後は、人材と組織の側面から変革をリードしていく戦略的人的資源管理(以下、戦略人事)が重要視されています。
|戦略MQ会計
客観的な情報の代表が会計情報です。
しかし、これまでのベンカンでは、その情報を活かし切れていなかったと言うより、そもそもが活かせるような適正な人材育成が成されていなかったと言えます。
この様な状況で、経験と勘であったり、目先の売上獲得だけに走ってしまったら取り返しの利かない結果に陥ってしまう可能性があります。
そのためにも、経営者は当然ながら、より現場に近い製造や営業が論理的に意思決定できる情報である必要があります。
この度、ベンカンでは、会計情報を戦略的に経営判断に活かすことを目的に「戦略MQ会計」を導入しました。
一般的な会計の代表である決算書は、当期の経営判断には活かすことが出来ない結果論の事後報告です。
対して、「戦略MQ会計」とは、経過論として、結果が確定する前に採算(予測含む)を出すことで、事前に経営判断を行うことが可能となるのです。
|MG(マネジメントゲーム)
ベンカングループでは、「戦略MQ会計」を導入する上で、製造や営業の管理職を中心とした選抜メンバーを対象に「戦略MQ会計」研修を2日間に渡って開催しました。
敢えて、経理部門ではなしに、実務部門から参加者を選抜したのには、会計から遠い存在と思われがちな製造や営業部門こそ「この先の経営をどうするか」を考えるための情報として会計を受け入れなければならないと判断したからです。
研修の中では、「戦略MQ会計」の理論を学ぶために「MG(マネジメント ゲーム)が用いられました。
参加者一人一人が経営者となり、ボードゲーム感覚で、起業から決算まで、全4期を体験しました。
その中で、営業活動における入金(売上・借入など)、出金(投入費・完成費・材料・諸経費・返済など)の資金繰りや財務諸表作成、原価計算などを手がけることができました。
シミュレーションとは言え、ほとんどの参加者が初めての体験であったと思います。
実は以前、大手のマネジメントスクールの戦略会計研修に参加したことがあります。
長期間の研修でしたし、毎回、相当量の課題が与えられました。
確かに知識のインプットは、相当量、出来たと思います。
しかしながら、その後、実践でどれだけ、その知識をアウトプットができたかと言うと疑問です。
今回、「戦略MQ会計」セミナーに参加して感じたのは、インプット以上に、体験から得たものを、常に自分自身で考えて、その場でアウトプットできたと言うことです。
セミナーの中で、これだけアウトプットできたことは、非常に価値が高かったと思います。
また、現在、製造部門では、生産性の向上を目的にTOC(制約理論)に取り組んでおりますが、その指数である「スループット」、「在庫」、「業務費用」を管理する上で、「戦略MQ会計」の理論は非常に役に立つことが分かりました。
今後は、このアウトプット体験を活かし、如何にして実践面でアウトプットできるかだと考えております。
それを、より迅速で、より適切な経営判断につなげ、結果として事業価値の拡大につなげて参ります。
参考図書:利益が見える戦略MQ会計(西順一郎・編著/かんき出版・発行)
株式会社 西研究所 http://www.nishiken.jp
代表取締役 西 順一郎
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TEL:03-3450-7085
我妻 武彦(Takehiko Wagatsuma) 代表取締役社長